標高の高い場所が点在していることから、「千の丘の国」という呼び名のあるルワンダ。
かつて植民地時代からコーヒー栽培は行われておりますが、2000年に入ってから品質が見直されスペシャリティコーヒーとしての地位を確立しつつあります。
そんなルワンダのコーヒーについて、産地の特徴や味・香り、歴史、おすすめの飲み方について紹介します。
ルワンダのコーヒーとは
ルワンダ(正式名称:ルワンダ共和国)は東アフリカに位置しており、アフリカで最も人口密度が高い国です。
1994年に民族間のジェノサイドが起き、数日間の間で多くの命が失われる出来事がありました。そんな悲しい歴史がありながらも、その後凄まじい発展を遂げており、特に女性の社会進出が進んでいることでも有名な国です。
ルワンダでは農業が主流産業で、人口の約90%が農業に従事しているといわれます。その中でも主要な輸出品目はコーヒーとお茶であり、国を挙げてコーヒー産業に取り組んでいます。
北にウガンダ、東にタンザニア、西にコンゴ民主共和国、南にブルンジと国境を接しています。いずれもコーヒーの名産国として有名ですね。
ルワンダのコーヒーの特徴
品種・栽培・精製方法
品種:
ルワンダでは主にアラビカ種、中でもブルボン種が栽培されています。
一部でロブスタ種の栽培も行われています。
栽培:
ルワンダは標高の高い地域が多くあるのでさ、まざまな場所でコーヒー栽培が進められています。
1日の寒暖差があり、火山性の栄養豊富な土壌にも恵まれ品質の高い有機栽培のコーヒーが作られています。
小規模農家による栽培がほとんどのため、丁寧な手摘みで収穫されています。
精製方法:
以前はナチュラルの精製方法が採用されていましたが、スペシャリティコーヒー生産に向け、現在はウォッシュトの精製方法が増えてきています。
等級・グレード
ルワンダのコーヒーの等級は、欠点豆の数とカッピングの評価をもとにして決めます。
等級の高い順から、
- Super Specialty
- Specialty
- G1
- G2
- G3
と区分されます。
ルワンダのコーヒーが栽培されている主なエリア
大きく分けて北部、南部、東部、西部の4つにコーヒーの産地が集中しています。
南部のマラバ地域はその主要地域の1つであり、そこで採れたコーヒー豆はマラバ・コーヒーとして知られています。
世界規模でみると生産量自体はそこまで多くはありませんが、高値で取引されており、品質の高さに注目が集まっているのがわかります。
ルワンダのコーヒーの歴史
ドイツ植民地時代の20世紀初頭に、ルワンダにコーヒーが持ち込まれました。
強制的に栽培が始まったのがきっかけではありますが、当時収入減がなかった農村部にとっては非常に重要な作物になりました。
1930年になるとコーヒー栽培が義務化され、輸出も進み、順調かと思われました。しかし、1980年代にコーヒーの価格が下落し、さらに1994年には内戦が勃発したことによりコーヒー生産量は下がっていくことになります。
そんな悲しい歴史を乗り越え、2000年以降はコーヒー自体の価値を高めるため、国をあげてスペシャリティコーヒー生産に力が入れられるようになりました。
現在では国の主要産業としてコーヒーが確立しており、輸出金額の1/4を占めるほどになっています。
ルワンダのコーヒーの味や香り
ルワンダコーヒーの味わいは一言でいうならば、「まさにアフリカらしいコーヒー」です。
全体的に柑橘系の酸味とジューシーな透明感あふれる味わいが特徴的です。
甘みやコクもあり、万人受けするようなコーヒーです。
ルワンダのコーヒーのおすすめの焙煎・飲み方
おすすめの挽き具合は中挽きです。ルワンダコーヒーのさわやかな酸味とコクを両方楽しむことができます。
まずはブラックで味わいをダイレクトに感じてみてください。ジューシーでごくごく飲めるような味わいだと思います。
また、アイスコーヒーとして飲むものおすすめです。レモンケーキなど柑橘系のフルーツが入ったスイーツと一緒にいただくのも両方のよさが引き立っておすすめですよ。
ルワンダのコーヒーを試してみる
One Note Coffee Roaster ルワンダ ブンガコーヒー
青空の下、太陽の光と爽やかな風を感じるコーヒー。
心地よい酸と甘さ、ハイクオリティーなこの上品な味わいが楽しめます。
豆の挽き方 (選択可) |
豆のまま、粉(ペーパーフィルター用) |
---|---|
内容量 | 200g |
KAKASHI COFFEE ROASTERS ルワンダ スカイヒル
しっかりとした苦味がありながら、まろやかでスパイシーな香りが特徴的。
深煎りでも、すっきりとして口当たりが良くすっと飲める1杯です。
豆の挽き方 (選択可) |
豆のまま、中挽き |
---|---|
内容量 (選択可) |
100g、200g、300g、400g、500g、600g |
まとめ
- シトラス系の酸味
- ジューシーで透明感のある味わい
- 甘味もあり、万人受けする
ルワンダのコーヒーについて紹介しました。
もちろんコーヒーそのものの味を楽しむことは大事ですが、コーヒーが私たちのところに届くまでの間に非常の多くの方が関わっています。
標高が高く、危険な斜面のところに行き、丁寧に手摘みしてくれる生産者や輸送に関わる方々など本当に多くの人々が携わっています。
愛情もって育てられていることに感謝しながら飲むとよりおいしく感じられるかもしれませんね。