この記事では、ルンゴについての詳細やエスプレッソとの違い、作り方、おいしい飲み方について紹介しています。
ルンゴとは
ルンゴとは、通常の約2倍の水でエスプレッソを抽出したものです。カフェルンゴやエスプレッソ・ルンゴと呼ばれることもあります。
ルンゴ(lungo)はイタリア語で「長い」という意味であり、その名の通り抽出時間が通常のエスプレッソに比べ2倍程度長いのが特徴です。
また使う水の量が2倍なので、通常のエスプレッソは30ml程度であるのに対しルンゴは約60mlとできあがる量も単純に2倍になります。
反対に、水の量を2分の1程度に減らしてエスプレッソを抽出したものを「リストレット」と呼びます。
ルンゴとエスプレッソの違い
使う水の量が2倍になるからその分だけエスプレッソが薄まった味になるのかと思いますが、実はそうではありません。通常のエスプレッソに比べパンチ(密度)は弱くなりますが、苦味がより強くなります。
これはコーヒーに含まれる成分によって水に溶けだす速度が違うことが関係しています。
一般的に、苦味を示す成分はお湯にゆっくりと溶け出す傾向があります。ルンゴは水の量が2倍なので、その分だけコーヒー豆に水が接する(抽出する)時間が長くなります。
つまり通常のエスプレッソでは抽出しきれなかった苦味の成分もしっかりと溶け出すので、苦味が強くなるというわけです。
ルンゴの作り方
ルンゴを自宅で作るには、エスプレッソマシンが必要です。
コーヒー豆の量は通常のエスプレッソを抽出する量と変わらず、水を2倍程度の60mlに増やして抽出するだけでルンゴの完成です。
普通に抽出したエスプレッソにお湯を加えてもできそうですが、これは「アメリカーノ」と呼ばれ厳密にはルンゴとは異なります。水を後付けで追加するのではなく、すべて抽出に使うのがルンゴです。
ルンゴのおいしい飲み方
ルンゴはエスプレッソととてもよく似た飲み方ですが、口に含んだときの味わいはエスプレッソのそれとは大きく異なります。
ストレートで飲む
水やミルクで薄めず、そのままルンゴをいただく飲み方です。
エスプレッソに比べ苦味は強いものの、独特のパンチ感・重さがないのできりっとした飲みやすさがあります。「水の量を増やして抽出しただけでこんなに味が変わるのか!」という驚きが感じられると思います。
ミルクを加える
エスプレッソよりも苦味が強くなるので、ミルクのマイルドな甘味との対比がより引き立ちます。
ミルクを入れすぎると思ったよりルンゴが薄まってしまうおそれがありますので、少量ずつ調整してみてください。
水を減らせば「リストレット」
冒頭でも申しましたが、エスプレッソの水を2分の1程度に減らして抽出したものを「リストレット」といいます。
こちらは水が少ないのでコーヒー豆が最後まで抽出されず、苦味の抑えられた味わいになります。詳しくは以下のリンクをご参考ください。