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カフェイン|効果・副作用・コーヒーから効果的に摂取する方法

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カフェインといえば、コーヒーに含まれている代表的な成分の1つですよね。実はカフェインはコーヒー以外の飲み物にも含まれており、摂り方に気をつけなければ中毒になってしまう場合があります。

この記事では、カフェインのメリットやデメリット、副作用、1日のコーヒー摂取許容量、効果的なコーヒーの飲み方などについて紹介しています。

INDEX

カフェインとは?

カフェインはコーヒーに含まれる成分の1つで、アルカロイドと呼ばれる化合物の仲間です。コーヒー以外にも緑茶や紅茶、コーラやチョコレートなどに多く含まれています。

カフェインの大きな特徴である「しゃきっとして目が覚める」興奮作用を利用して、エナジードリンクや医薬品などに配合されることも多いです。

カフェインは焙煎前の生豆には0.9~1.2%、焙煎後の豆には1%程度含まれているとされます。熱に強い性質があるために焙煎や抽出過程でも消えることなく、その多くが液体中に残ります。

カフェインの含有量

飲料名(抽出液) カフェイン量(100mlあたり)
ドリップコーヒー 40~70mg
エスプレッソ 156~213mg
玉露 160mg
エナジードリンク 11~69mg
純ココア 60mg
紅茶 30mg
煎茶 20mg
ウーロン茶 20mg
コーラ 10~19mg

参考:文部科学省/日本食品標準成分表2015年版(七訂)Mayo Clinic/Caffeine content for coffee, tea, soda and more(一部加工して記載)

各飲料100ml中のカフェイン含有量は、上の表のとおりです。同じ分量で比較してみると、玉露に含まれるカフェイン量が最も多く、次いでエスプレッソ、ドリップコーヒーの順にカフェインが多く含まれていることがわかります。

ただし、これは100g中のカフェインを示したものです。1回に飲む分量に合わせてみると、カフェイン含有量はドリップコーヒー1杯分(約237ml)で約95~165mgエスプレッソ1ショット分(約30mL)で約47~64mgとなります。

≫エスプレッソとドリップコーヒーの違い、あなたは説明できますか?

カフェイン自体の味・色

カフェインは少量の苦味や渋味を感じさせる物質ですが、コーヒーの苦味のうちカフェインによる苦味は全体の10%にも満たないといわれています。

よく「コーヒーの苦味はカフェインによるもの」と誤解されがちですが、実際はあまり関係はありません。

コーヒーの苦味は、コーヒー豆を焙煎する過程で生じる「焦げ(炭化)」による影響、またはクロロゲン酸による影響が高いとされています。

またカフェインの色といえば黒っぽいようなイメージがありますが、実は白色をしています。においもありません。

≫コーヒーの「苦味」って奥深い|豆の種類や焙煎度合い、挽き方による苦味の違い

 

カフェインの作用・メリット

カフェインは、主に全身の神経をつかさどる脳や脊髄などの中枢神経系に作用します。

コーヒーを飲んでから約30分で血中のカフェイン濃度が最大になり、主に以下のような作用をもたらすといわれています。

眠気を覚ます効果

眠気は、脳から「アデノシン」という化学物質が分泌されることにより起こります。アデノシンはドーパミンやヒスタミンといった、脳を覚醒させる作用を持つ神経伝達物質が放出されるのを抑える働きがあります。

このアデノシンが作用するおかげで眠くなるのですが、カフェインはアデノシンと非常に似た構造をしており、アデノシンと結びつくはずの物質が間違えてカフェインを受容してしまう形でアデノシンの働きを阻害します。

このような作用で、カフェインは睡眠を促す物質をブロックすることで脳を覚醒させ、眠気やだるさを取り払う効果があると考えられています。

頭痛を軽減する効果

カフェインには、脳血管を収縮させる作用があるため、血管が拡張することにより起こる頭痛を一時的に緩和する効果があるといわれています。

ただしこれはカフェインが作用している間のみ効果が発揮されるものであり、時間の経過とともに血管収縮作用が消えると再び頭痛がひどくなる可能性があります。

≫コーヒーのカフェインで和らぐ頭痛、悪化する頭痛

心筋の働きを高める効果

カフェインにより中枢神経が刺激される結果、心臓の働きを高める強心作用をもたらします。

心臓の働きが高まることで血流がよくなり、より多くの酸素を体中に供給しやすくなります。体の隅々の筋肉に酸素が届くことにより、運動能力のアップが見込まれます。

脂肪の分解効果

カフェインには血中の脂肪を分解する「リパーゼ」という酵素を活性化する働きがあるといわれています。

またリパーゼには代謝を促進する働きもあるので、運動前などにカフェインを摂取すればより効率的に脂肪を燃焼することができるとされています。

利尿作用

腎臓には、血液をろ過して老廃物のみを「尿」として体外に排出する機能があります。

カフェインにより神経が刺激されると腎臓の血管が拡張され、それによって腎臓に送られてくる血液の量が増加します。

その結果、腎臓のろ過機能が促進され尿をつくり出す働きが高まるという仕組みです。

利尿作用により水分が排出されやすくなるため、むくみの解消にも効果があるともいわれています。

 

カフェインの副作用・デメリット

カフェインには上記のような素晴らしい効果がありますが、だからといって過剰摂取は禁物です。

摂りすぎるとかえって逆効果になるおそれがあるので、注意が必要です。

睡眠障害

カフェインには脳を覚醒させて眠気を取り払う効果がある反面、眠れなくなったりめまいが起こったりなどの副作用が出る可能性があります。

寝る前などにコーヒーを飲むと睡眠時間が短くなったり、睡眠の質が低下したりしたという研究結果(1)もあります。

特に不眠症の方は、カフェインの摂取は控えたほうが望ましいでしょう。

(1)Challenging sleep in aging: the effects of 200 mg of caffeine during the evening in young and middle-aged moderate caffeine consumers.

頭痛の誘発

カフェインには一時的に頭痛を抑える効果がありますが、常用しすぎるとかえって頭痛を起こしてしまう原因にもなります。

上の項目でも軽く触れましたが、カフェインの頭痛軽減作用は脳血管が収縮している間のみです。カフェインの効果が切れると血管は拡張し、その反動で頭痛が再発する可能性があります。

カフェイン中毒

カフェインには毒性があり、摂りすぎにより中毒症状を引き起こします。

短時間のうちに過剰にカフェインを摂取すると急性中毒症状が発現し、視覚・聴覚異常や吐き気、手足の震え、パニック障害などを引き起こすおそれがあります。死亡例は少ないですが、ゼロではありません。

過剰摂取による急性中毒のみならず、カフェインを含む食品の長期的な利用によっても中毒症状が起こる可能性もあります。

≫カフェイン中毒の症状や治し方、致死量|コーヒーは1日に何杯まで?

妊婦への影響

妊娠中のカフェインの摂取はお腹の赤ちゃんに悪影響がおよぶ可能性があるため、控えるか医師の指示を仰ぐようにしましょう。

カフェインの血管収縮作用により母体から赤ちゃんへ送られる血液が制限されることがあり、酸素や栄養が十分に行き渡らなくなることで赤ちゃんの発育を阻害したり、早産を引き起こしたりするリスクがあります。

 

カフェインの1日あたりの許容摂取量

  • 1回の許容摂取量:3mg/kg
  • 1日の許容摂取量:5.7mg/kg

参考:efsa/Scientific Opinion on the safety of caffeine

欧州食品安全機関(EFSA)の調査によると、成人のカフェインの許容摂取量は上記のとおりです。(ただし妊婦・授乳婦を除く。子供・青年の許容摂取量はデータ量が少なくリスクを裏付けることはできないが、少なくとも成人の許容量と同様に考えても問題ないとの見解を述べている)

例えば70kgの方だったら、3mg×70kg=210mgが1回のカフェイン摂取量、そして5.7mg×70kg=399mgが1日の許容摂取量ということになります。

これはドリップコーヒー(1杯あたりカフェイン138mg)で想定すると1回あたり約1.5杯、1日あたり約3杯までなら飲んでも体に悪影響はない、ということです。

致死量

  • 半数致死量:200mg/kg

半数致死量とはその量を摂取した動物のうち半数が死亡にいたる用量を指し、カフェインの半数致死量は200mg/kgといわれています。

70kgの方であれば、200mg×70kg=14000mgがカフェインの半数致死量となり、ドリップコーヒー(1杯あたりカフェイン138mg)で想定すると約101杯飲むと半数致死量に達することになります。

ただし、年齢やカフェインの分解能力は個人差があるため、この数値はあくまで参考程度にとどめておいてください。

 

コーヒーの効果的な飲み方

カフェインにはメリットのほかにもデメリットがあること、そして許容摂取量があることがわかりました。これらを踏まえると、コーヒーはどのようにして飲むのが効果的なのでしょうか。

1日マグカップ3杯まで

上記のカフェイン許容摂取量を参考にすると、個人差はありますがコーヒーは1日マグカップ3杯分まで、1回に飲む量はマグカップ1杯分までにするのが望ましいでしょう。

一気飲みしない

コーヒーをゴクゴク飲んでしまうと、場合によってはカフェイン中毒の急性症状が起こる可能性があります。

また、カフェインの血中濃度は摂取してから約30分で最大になり、約5時間後には半数のカフェインが代謝されていきます。

これを踏まえると、コーヒーは一気飲みせず、1回の間隔を5時間程度あけるような飲み方が適しています。ただしこの5時間はあくまでも体内のカフェインが半減するまでの時間なので、影響の出方は個人差があります。

薬との併用を避ける

カフェインはある特定の薬と併用した場合に、過度に中枢神経を刺激したり併用薬の代謝・排泄を遅延させたりする薬物相互作用を引き起こします。

医師から処方された、または薬局で購入した薬を服用するときは、その前後はカフェインの摂取を控えることをおすすめします。

もちろん、カフェインとの薬物相互作用を引き起こさない薬もあります。コーヒーなどを好んで飲まれる方は、医師に相談してみるといいですね。

飲み過ぎたら?

コーヒーなどの飲みすぎで手足に力が入りにくくなったり、クラクラし始めたら、それは軽度の中毒症状が起きている場合が考えられます。

もし飲みすぎたなと感じたときは、血中のカフェイン濃度を薄めるために水分を多く摂ることをおすすめします。

ただし強い不快感や明らかな異変を感じたら速やかに病院に行き、医師の指示をあおぎましょう。

 

カフェインレス・デカフェとは

カフェインの摂取を制限したい方におすすめなのが、製造過程でカフェインをほぼ取り除いた「カフェインレス・デカフェ」の飲み物です。

スターバックスなどのカフェチェーンでもデカフェのコーヒーを注文できるようになっており、カフェインを摂らずにコーヒーを味わうことができます。

「コーヒーは大好きだけどカフェインが気になる…」という方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

カフェインの影響度合いは人それぞれ

アルコールに強い・弱いがあるように、カフェインにも強い人と弱い人がいます。

カフェインに反応しやすい体質だったり、分解能力が低かったりする場合は少量の摂取でも強い影響を受けてしまうことがあります。

無理せず自分の体と向き合いながら、飲む量を調節してみてください。

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