この記事では、カルディやスターバックスで購入したコーヒー豆を自宅でおいしく淹れる方法をお伝えしています。
そもそも、カルディやスタバのコーヒー豆の品質って
結論からいうとカルディやスタバで買えるコーヒー豆の品質は、残念ながら「あまり良いとはいえない」でしょう。
店頭で購入する際に、コーヒー豆の品質を見極めるポイントは主に以下の3つが挙げられます。
- 焙煎から日が経っていないか
- 欠けたり割れたりの欠点豆が多く入っていないか
残念ながら、カルディ・スタバのコーヒー豆はこれらを十分に満たせているとはいえないのが実際のところです。価格が安いのである程度は仕方ないところですが。
以下でそれぞれのポイントについて、簡単にみていきましょう。
焙煎から日が経っていないか?
コーヒー豆は焙煎後から、どんどん酸化していきます。酸化が進むとコーヒー豆本来の風味が飛んで「イヤなすっぱさがある」味のコーヒーになってしまいます。
焙煎後1週間程度は寝かせた方がコーヒーの風味を引き出せるという考え方はあるものの、やはりなるべく焙煎から日の浅いコーヒー豆の方が品質が高いといえます。
カルディやスタバの豆は、そもそも焙煎日の記載がないので、いつ焙煎され陳列されたものなのかを把握することが難しいです※1。
回転の早い店舗ならまだマシですが、あまり買われていない店舗だとかなり日が経っている可能性もあります(もちろん店舗による品質基準は最低限守られていると思います)。
※1:カルディの場合は、店員さんに焙煎日や陳列日を尋ねると教えてもらえるそうです。
欠点豆が多く入っていないか?
以下のような豆は欠点豆と呼ばれ、雑味やエグ味の原因になるとされています。欠点豆が少量混入しているだけでも、結構味が変わってしまいます。
- 形のいびつな豆
- 一部が欠けている、割れている豆
- 焦げすぎた、黒っぽい豆
- よく焙煎されていない、白っぽい豆
これらの豆は生豆の段階、焙煎後の段階で取り除かれることにより、品質の高い豆となっています。
小規模のロースタリーならともかく、おそらくスタバやカルディは一気に大量の豆を焙煎するので、なかなかこれらの欠点豆を細かく除去していくのはコスト上難しいと思われます。
実際に買った豆を見てみると、ちょくちょく欠点豆が見つかります。この点は値段相応というか、安く買えるのである程度はしょうがないとは思います。
カルディやスタバのコーヒー豆をおいしく淹れる2つのコツ
上記を見ると「カルディやスタバの豆ってそもそもおいしくないんじゃ…」と思ってしまいますが、大丈夫です。
ほんの少しの手間をかけてあげることで、スタバやカルディのコーヒー豆でもおいしく淹れることができます。
むしろ低価格でいろいろな種類の豆を試すことができるので、まずはコーヒーの違いを知りたいという方や、コストを安く抑えたい方にはおすすめだと思います。
豆で買って、家で挽く
「もう挽いてもらった状態で買っちゃったよ!」という方には申し訳ないですが…
コーヒー豆は、挽きたてを淹れるほうが断然おいしいです。
店頭でコーヒー豆を挽いてくれるサービスもありますが、できれば豆のまま購入し、家でコーヒーを淹れる直前に挽けるのがベター。
これは豆の状態で保存したほうが酸化するスピードが遅くなるため、鮮度が保たれるからです。逆に粉の状態だと、どんどん酸化が進み風味が落ちていってしまいます。
家で挽くには「コーヒーミル」という器具が必要になりますが、手軽に変える手動ミルは2000円台で購入できます。これ1つあるとコーヒーの質が確実に1ランクアップするので、買って損はないと思います。
おすすめは、「ハリオ セラミックミル」。2000円台の手頃な価格で、価格以上に使い勝手のいい高性能なミルです。コンパクトで収納しやすいうえ、丸洗いできるので衛生的です。
形のいびつな欠点豆を取り除く
- 形のいびつな豆
- 一部が欠けている、割れている豆
- 焦げすぎた、黒っぽい豆
- よく焙煎されていない、白っぽい豆
いわゆる、ハンドピッキングという作業です。
コーヒー豆を挽く前に欠点豆を取り除いてあげることで、クリアなコーヒーを淹れることができます。淹れる前のひと手間がとても大事。
ただ、ブレンド豆の場合は、そもそも形も色も違うコーヒー豆が何種類か入っているので、形が違うからといってすべてを取り除いてしまわないようにしてください。
見極めが難しい場合は、他のコーヒー豆たちと比べて、特に欠損が激しいものだけ取り除けばOKです。
ドリップコーヒーのおいしい淹れ方
それでは次に、コーヒードリッパーを使って淹れるドリップコーヒーのおいしい手順を紹介します。
コーヒーの味をしっかり引き出すための考え方
コーヒーの味の出方(濃さ)は、これら4つの加減により大きく変化します。
どこをどう変えるか、の組み合わせによっても味のニュアンスを細かく調整できるのですが、やはりすべてをコントロールしていくのは難しいです(そこがコーヒーの奥深さでもありますが)。
なので、ポイントは調整する要素を1つに絞ること。
まずは抽出時間、豆の挽き目、お湯の温度は毎回同じに固定して、豆の量のみに絞って味を調節してみましょう。
用意するもの
- ドリッパー
- コーヒーフィルター
- スケール(はかり)
- タイマー(スマートフォン機能でOK)
- ドリップケトル(口の細いもの)
- サーバー
まずドリッパーとコーヒーフィルターを用意しましょう。まだお持ちでない方は、味の調整ができる「ハリオ V60」がおすすめです。
コーヒーの味を毎回一定にし、ブレのない抽出を行うために、スケールやタイマーは必須です。また、お湯を少しずつ投入できるドリップケトルもあるとよいですね。
コーヒーを1度にたくさん抽出する方は、必要に応じてサーバーも用意しておくとベターです。
抽出レシピ
抽出時間 | 2分30秒~3分 |
---|---|
豆の量 | お湯に対して16分の1 (300g抽出する場合、豆は19g) |
豆の挽き目 | 中挽き (グラニュー糖くらい) |
お湯の温度 | 90~93℃ |
基本の抽出レシピは、上記です。
ドリッパーにもよりますが、基本的に3分を超える抽出時間だと雑味やエグ味までも出てしまうので、3分以内に抽出しきることを目指します。
豆(粉)の量は、抽出したいお湯の量に対して16分の1の量を用意します。そのため、「あらかじめどれくらい抽出するか?」は決めておくことが重要です。
お湯の温度は、90~93℃。沸騰したてのお湯だとあつすぎるので、ボコボコという気泡がおさまる程度まで待つか、ドリップポットに移し替えることで適温になります。
お湯の注ぎ方
- 注ぐお湯の量を5等分する
- 例:300gのお湯なら60g
- 30秒ごとに、5回に分けて注ぐ
- 抽出スタートと同時に60g注ぐ
- 抽出開始から30秒後に60g注ぐ
- 抽出開始から60秒後に60g注ぐ…
- 2分30秒以降はお湯を注がない
注ぎ方の全容は、この通り。タイマーとスケール(はかり)できっちりと測りながら、一定の間隔・一定の量でお湯を注いでいきます。
だいたい3分以内の抽出完了を目指して、2分30秒が経過したらお湯を注がないようにします。これを超えてしまうと、雑味までも抽出されたコーヒーになってしまいます。
自分好みの味に調整する方法
上記の淹れ方をベースに、好みの濃さへと調整していく方法をご紹介します。
調整するときも、必ずスケールとタイマーを使うようにしましょう。
濃いと感じたときの調整方法
- コーヒー豆の量を減らす
コーヒーの味が濃い、重すぎると感じたときは、コーヒー豆の量を減らして濃度を調整します。
抽出するお湯の量に対して17分の1、18分の1と少しずつ減らしてみて、調整してください。
薄いと感じた時の調整方法
- コーヒー豆の量を増やす
コーヒーの味が薄い、抽出が足りないと感じたときは、コーヒー豆の量を増やして調整します。
抽出するお湯の量に対して15分の1、14分の1と少しずつ増やして調整してみてください。
まとめ
カルディやスタバで購入した豆は必ずしも品質がいいわけではありませんが、抽出前のひと手間や、抽出方法を調整することでおいしくコーヒーを淹れることができます。
よりよい品質のコーヒー豆を買いたい場合は、ネットショップを利用するのがおすすめ。
カルディ・スタバ以上のラインナップや、注文後に焙煎して届けてくれるなどのサービスがありますので、もっと本格的にコーヒー豆を知っていきたい方は積極的に利用してみるのがおすすめです。