Category
[postlist catid="2" type="card" show="8" btntext="もっと見る"] [postlist catid="4" type="card" show="8" btntext="もっと見る"] [postlist catid="6" type="card" show="8" btntext="もっと見る"]

頭痛時にコーヒーを飲むのは効果的?カフェインの正しい摂り方

記事内にプロモーションを含む場合があります。

コーヒーなどに含まれているカフェインには、頭痛抑制作用があるのをご存知でしょうか?ただし飲み方を間違えれば、場合によっては逆効果になってしまうことがあります。

この記事では、カフェインと頭痛の関係、カフェインが効果的な頭痛とそうでない頭痛について紹介しています。

INDEX

カフェインが効果的な頭痛:片頭痛

頭痛には大きく分けて「片(偏)頭痛」「緊張型頭痛」があり、カフェインの摂取で痛みが和らぐ可能性があるのは「片頭痛」の場合です。

以下のような特徴があれば、片頭痛である可能性が高いです。

  • 頭の片側に起こることが多い
  • 脈打つような痛み(ズキンズキン、ガンガン)
  • 痛みは1~2時間でピークになり、4~72時間続く
  • 吐き気や嘔吐を伴う場合が多い
  • 動くと痛みが悪化する
  • 五感が鋭くなり、周囲の光や音を不快に感じる
  • 前兆として目の前がチカチカしたり、視界の一部が見えなくなったりすることがある

片頭痛は何らかの要因で脳の血管が拡張することによって引き起こされます。血管が周囲の三叉(さんさ)神経を刺激し、その刺激で発生する炎症物質がさらに血管を拡大させるために痛みが起こるというメカニズムです。

カフェインには脳の血管を収縮させる作用があるため、痛みの原因である拡張していた脳血管を収縮させる効果が期待でき、結果的に頭痛が緩和されることがあります。

 

ただし、片頭痛であっても絶対に効果があるというわけではなく、場合によっては逆効果になってしまうこともあるので注意が必要です。

片頭痛が起こっているときは、血管の収縮を調節する「セロトニン」という物質が過剰分泌されていることが分かっています。

これが放出されると脳内の血管が一度収縮し、時間とともに拡張していく際に頭痛が生じるといわれています。片頭痛には、脳血管の収縮と拡張の繰り返しによって起こるパターンもあるということです。

上述の通り、カフェインは血管を収縮させる作用があります。カフェインで収縮した脳血管が、元に戻ろうと拡張しようとし、またカフェインで収縮し…を繰り返せば、かえって悪化する可能性もあるのです。

 

カフェインで悪化する頭痛:緊張型頭痛

一方で、カフェインを摂取することで痛みがさらに悪化してしまう可能性があるのは「緊張型頭痛」のときです。以下のような特徴があれば、緊張型頭痛である場合が多いです。

  • 頭全体が締めつけられるように痛む
  • 痛みが首筋にまでおよぶ場合もある
  • 同じような痛みが毎日起こる
  • 動くと痛みが軽くなる
  • 温めると楽になる
  • めまいや肩こりを伴う場合がある

緊張型頭痛は、頭部または首から肩にかけての筋肉が凝り固まるような状態が長時間続いたときに起こりやすい頭痛です。

筋肉が固まり血流が悪くなると筋肉の中に老廃物がたまったままの状態になり、それが周囲の神経を刺激するような形で痛みが起こります。

カフェインは血管を収縮させる効果があるので、この頭痛のときにカフェインを摂るとさらに血流が悪くなってしまう可能性があります。結果的に逆効果となってしまい、頭痛が悪化してしまうというわけです。

 

あなたはどっち?頭痛の見分け方まとめ

  片頭痛 緊張型頭痛
痛み方 ズキズキ脈打つ 頭全体が締め付けられる
痛む箇所 頭の片側 後頭部から首筋
動いた時 痛みが悪化する 痛みが緩和する
随伴症状 吐き気、嘔吐 めまい、肩こり
頻度 周期的 頻繁(慢性化する場合も)
前兆 五感が鋭くなる
不快感がある
目の前がチカチカする
目の疲れ
倦怠感

 

カフェイン依存による頭痛も

カフェインには麻薬ほどの深刻な依存はみられないものの、人によっては強く求めるような傾向(嗜癖)が現れることがあります。

普段からコーヒーを常用するなどして継続的にカフェインを摂取している人が急にカフェインの摂取を止める(離脱する)と、「カフェイン離脱頭痛」と呼ばれる頭痛が起こる場合があります。

近年の研究(1)によると、カフェイン200mg以上(ドリップコーヒー約360ml、約マグカップ1.5杯分)を常用摂取している一部の人はカフェイン摂取の急激な中断後、頭痛、眠気、倦怠感、意欲低下といった離脱症状があらわれるそうです。

これらの離脱症状は、通常は半日~2日以内に発症し数日間でおさまりますが、症状がひどい場合は医師の指示を仰ぐことをおすすめします。

(1)栗原久(2016). コーヒー/カフェイン摂取と生活-カフェインの精神運動刺激作用と行動遂行 13 3‐7

カフェインの摂り過ぎは命の危険も

カフェイン依存とは異なりますが、短時間に多量のカフェインを摂取することで急性中毒症状を発する場合があります。

重度になれば視覚・聴覚異常やけいれんなどを引き起こし、最悪の場合は死に至るケースもあります。詳しくは以下のリンク先をご参照ください。

>>カフェイン中毒の症状や治療法、中毒にならないコーヒーの摂取量・飲み方

 

頭痛を抑えるのにどれくらいコーヒーを飲めばいい?

残念ながら、カフェインをどれくらい摂取すれば片頭痛を和らげる効果が期待できるのかを示す明確なデータはなく、「コーヒーを何杯飲めば頭痛に効く」ことを数字で表すことはできませんでした。

あえて言うならば、カフェインの量ではなく「カフェインを摂取すること自体に頭痛の緩和が期待できる」ということです。

ただ気を付けたいのが、上の項目でも述べたようにカフェインには毒性があるため、許容摂取量以上のカフェインを摂ると中毒症状が出るということです。

欧州食品安全機関(EFSA)の調査(2)によると、成人のカフェインの許容摂取量は1日あたり5.7mg/kg、1回あたり3mg/kgで、これ以上摂取すると個人差はありますが体に何らかの悪影響が出るかもしれないとのことです。

このデータをもとに、マグカップ(250ml)何杯までコーヒーを飲んでいいのかを体重ごとに表したのが、以下の表です。

体重 1日の許容摂取量 1回の許容摂取量
70kg 約3杯 約1.5杯
60kg 約2.5杯 約1.3杯
50kg 約2杯 約1.1杯
40kg 約1.7杯 約0.9杯
30kg 約1.2杯 約0.6杯

(2)efsa/Scientific Opinion on the safety of caffeine

 

二日酔いの頭痛にも効く?

二日酔いのときに起こる頭痛の原因は、「アセトアルデヒド」と呼ばれる毒素が原因です。カフェインには利尿作用があるため、コーヒーを飲むことでより早く毒素が体の外へ排出されやすくなり、頭痛が治りやすくなります。

このように頭痛持ちにはうれしい効果を発揮してくれるカフェインですが、やはり気を付けたいのが摂り過ぎによる急性中毒です。目安摂取量を守って、健康的にコーヒーを飲むようにしてくださいね。

>>カフェインの効果やメリット・デメリット、1日のコーヒー摂取量

INDEX