ひとくちにエスプレッソといっても、コーヒー豆や水の量を変えて抽出具合を調整すれば別のメニューになります。味わいも大きく変わるのが不思議なところですね。
この記事では、リストレットの詳細やエスプレッソとの違い、作り方やおすすめの飲み方についてまとめています。
リストレットとは
リストレットとは、エスプレッソを通常の半分の水の量で抽出したものを指します。
コーヒー豆の量は変わらずに水の量だけ少なくなるため、通常のエスプレッソ(ソロ)よりも少ない抽出量になります。
反対に通常よりも水の量を増やして抽出したものは「ルンゴ」といいます。
「限定された」という意味
リストレット(ristretto)はイタリア語で「限定された、狭い」という意味があります。
その由来は定かではありませんが、水を半分だけ使いエスプレッソを最後まで抽出しないこと、抽出時間が短いことなどから来ているのかもしれません。
リストレットとエスプレッソの違い
エスプレッソは抽出される工程や時間によって濃さが異なり、基本的に前半に抽出される部分は最も濃くなります。
リストレットは水の量を調整して前半工程に抽出される部分のみを用いるため、通常のエスプレッソよりも濃い味・香りになります。
エスプレッソよりも力強いコクになる一方で苦味や酸味は抑えられ、よりパンチの効いた飲みごたえのある味わいを感じられます。
リストレットの作り方
コーヒー豆 | 7~8g |
---|---|
水 | 15~20ml |
リストレットを自宅で作るためには、エスプレッソマシンが必要になります。
コーヒー豆の量は通常のエスプレッソを抽出する量と変わらず、水を15~20mlに減らすだけでリストレットを作ることができます。
エスプレッソマシンによって異なりますが、抽出に使う水の量を調整できるものであれば水を上記の量まで減らし、水の量がすでに設定されている場合は抽出されたエスプレッソの量がショットの半分くらいになったら取り出し、残りの部分は捨てます。
リストレットのおいしい飲み方
リストレットは、エスプレッソよりも少ない量なので飲みごたえがないと思う方もいるかもしれませんが、濃縮された力強いコクはエスプレッソにも勝るインパクトがあります。
また味わいの細かなニュアンスもエスプレッソとは異なるため、違った楽しみ方ができるのがリストレットの魅力ですよ。
ストレートで飲む
水やミルクを加えず、そのままリストレットをいただきます。
リストレットの味わいをはっきりと感じたいとき、エスプレッソとの違いを楽しみたいときなどにおすすめです。
ミルクと合わせる
濃厚なエスプレッソとミルクの相性は抜群です。エスプレッソのコクは残したままに、苦みをミルクのマイルドな甘みで調整したまろやかな味わいになります。
ミルクの量が多すぎるとリストレットが薄まりすぎてしまい、エスプレッソ感が消えてしまうので注意が必要です。ミルクの量はリストレットと同量か、それ以下から調整してみてください。
エスプレッソとの相性もさることながら、少量でミルクの風味を足せる生クリームを使うのもおすすめです。
砂糖を合わせる
リストレットに砂糖が加わることで独特なコクが生まれ、濃密でとろけるような甘みがプラスされます。キャラメルのような、苦さと甘さが絡まり合った味わいを楽しむことができますよ。
砂糖を入れる量はスプーン2~3杯ほどから始め、お好みで増減してみてください。
エスプレッソの深みをより強く感じられる飲み方
いかがでしたか?リストレットはエスプレッソの輪郭をはっきりと感じたい方におすすめの飲み方です。
また抽出過程によって変わる風味の違いから、通常のエスプレッソで作るカフェラテと、リストレットを2ショットで作るカフェラテとでは味わいが異なります。
この2つを飲み比べてみるのもおもしろいですね。