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エスプレッソとは|本場イタリア流の飲み方・ドリップとの違い

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エスプレッソ

エスプレッソといえば「苦くて濃い、大人の飲み物」のようなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。

ちょっと敬遠されがちな印象もありますが、エスプレッソは苦いだけでなくコーヒーの旨味がぎゅっと詰まった究極の飲み方なのです。コーヒーが苦手な方でも、正しい飲み方を知れば普通のコーヒー以上においしく飲むことだってできるかもしれません。

そんなエスプレッソの魅力を以下で詳しく紹介していきます。この記事を読んで飲んでみたくなったら、ぜひお近くのカフェで注文してみてくださいね。

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エスプレッソとは

エスプレッソとは、専用器具でコーヒー豆に高い圧力をかけて一気に淹れる抽出方法、またはそのようにして淹れたコーヒーのことを指します。

1杯が30ml程度とドリップコーヒーよりも少ない分量ですが、コーヒー豆の成分がぎゅっと濃縮された深い味わい・香りを楽しめるのが特徴です。

19世紀にコーヒー豆の輸入が極端に不足したことを受け、苦肉の策としてカップの大きさを3分の2サイズに小さくして提供したことが少量を楽しむエスプレッソの前身だといわれています。

20世紀初頭に高圧力で抽出するエスプレッソマシンが誕生し、みるみるうちに人気を博していきました。発祥の地イタリアでは、コーヒー(Caffè)といえばエスプレッソを指すのが一般的です。

名前の由来

エスプレッソの語源は、イタリア語で「急行、急速に」という意味を持つ“Espresso”だといわれています。ドリップコーヒーに比べて淹れる時間が短いことが由来しているそうです。

また、“Espresso”には「特別に、注文ごとに」という意味もあります。エスプレッソはお客さんの注文が入ってから作られるので、「あなたのためだけの特別な1杯」という気持ちを込めて名前の由来とした、という説もあります。

 

エスプレッソを構成する3つの要素

本来の味を存分に楽しめる理想のエスプレッソは、以下で紹介する「クレマ」「ボディ」「ハート」の3層がきれいに分かれています。

ただしこれら3つの要素をきれいに保てるのは、淹れてからたったの数十秒程度。

コーヒー豆の鮮度やバリスタの手腕も関連してくることから、「完璧なエスプレッソ」はとても貴重で贅沢な1杯です。

クレマ

クレマとは、エスプレッソの最上層にできる金色のきめ細かい泡のことをいいます。

焙煎後のコーヒー豆に蓄積されていた炭酸ガス(二酸化炭素)が放出されることによって形成され、滑らかな口当たりや甘味のもとになるといわれています。

挽いてから時間が経って鮮度が落ちた(ガスが抜けた)コーヒー豆を使っていたり、挽き目が粗すぎたり、煎り方が浅かったりする場合は、厚みのあるクレマができにくいことがあります。

ボディ

エスプレッソ抽出後の数十秒間だけ現れる、中間のブラウン色の層をボディと呼びます。エスプレッソのコクや深み、旨みが凝縮された部分だといわれています。

焙煎が深いほど、ガツンとした強いコクを感じられるエスプレッソになります。

ハート

最下層に沈む色の濃い部分を、ハート(またはアロマ)と呼びます。抽出後のエスプレッソの芳醇な香りや、口に含んだときに長く残るような香りが濃縮された部分です。

 

エスプレッソのおいしい飲み方

エスプレッソの飲み方は人それぞれであり正解はありませんが、せっかくならばおいしく味わいたいものですよね。

エスプレッソを存分に味わうことのできる本場イタリアの飲み方・たしなみ方をご紹介します。

本場イタリア流の飲み方

  • スプーン山盛り1杯の砂糖を優しく入れる
  • クレマを消さないようにそっと混ぜる
  • 2~3口で熱いうちに飲み切る

●砂糖を入れて完成する

本場イタリアでは、エスプレッソは砂糖を入れて初めて完成する飲み物だと考えられており、ストレートで飲まれることはほとんどありません。

シュガースプーン山盛り1杯分の砂糖を、クレマの上に優しく落とします。ゆっくりと砂糖が沈んでいくのを確認できたら、アロマを閉じ込めているクレマを消してしまわないようにそっと混ぜます。

「コーヒーに砂糖はちょっと…」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、砂糖を加えることによって苦味が緩和され、苦味の奥に隠れていたエスプレッソならではのコクやまろやかさを引き出すことができるのです。

●ちびちびではなく、一気に飲む

エスプレッソは量が少ないために、ドリップコーヒーなどに比べてすぐに冷めてしまいます。クレマ・ボディ・ハートもすぐに消えてしまうので、ちびちびと飲んでいるとエスプレッソの魅力がみるみるうちになくなってしまいます。

エスプレッソは淹れたてのうちにさっと砂糖を入れ、おいしいうちに2~3口で一気に飲み切るのがポイントです。

そして、飲んだ後にカップの底に溜まる砂糖をスプーンですくって食べるのも楽しみのひとつです、砂糖の甘さにエスプレッソの深い苦味が合わさり、まるでスイーツをたしなんでいるような感覚を覚えます。

 

エスプレッソの作り方

本格的なエスプレッソを淹れるためには、専用の「エスプレッソメーカー」が必要になります。

カフェなどに置いてある大型の機械をイメージしますが、家庭用の小さめなエスプレッソメーカーも販売されています。もし本格的に楽しみたいのであれば、そういった器具を用意しておくとよいかもしれません。

また、専用の器具を用意しなくても、手軽にエスプレッソ風の濃いコーヒーを淹れる方法もあります。詳しくは、以下の記事で紹介しています。

»器具別4つのエスプレッソの作り方・専用器具なしでも簡単に淹れる方法

 

エスプレッソとドリップコーヒーの違い

抽出方法の違い

抽出時間 抽出量
エスプレッソ さっと(約30秒) ショット1杯分・30ml
ドリップコーヒー ゆっくり(約3分) カップ1杯分・237ml

ドリップコーヒーは主に挽いたコーヒー豆をドリッパーに入れ、そこにお湯を透過させることで成分を抽出する方法です。使用するドリッパーによって多少は異なりますが、コーヒーカップ1杯分を抽出するのに3分程度かかります。

一方でエスプレッソは、専用のマシンを使って高い圧力をかけて抽出します。人の手では再現できない高圧で一気にお湯を通して抽出するので、抽出時間も20~30秒と短めです。

使用するコーヒー豆の違い

ドリップコーヒーの豆は好みによってさまざまですが、主に酸味と苦味のバランスが取れたハイロースト~フルシティローストあたりの中焙煎のものが使われることが多いです。苦味やエグみが濃く出てしまうことから、極端に深く煎った豆はあまり使われません。

一方でエスプレッソは、基本的にフレンチローストやイタリアンローストなど深焙煎の豆が使われます。エグみの成分が出る前に抽出を終えることができるため、ドリップでは味わえない深煎りの風味を楽しむことができます。

ポイント

イタリアンスタイルのバールなどでは、エスプレッソであっても中焙煎のシティロースト~フルシティローストの豆を使用することがあります。ストレートでいただくことの多いバールでは、苦味・酸味・旨味・コクなどのバランスが重視されるようです。

»コーヒー豆の8つの焙煎度合いと味・成分の違い

味・成分の違い

抽出方法の違いによってコーヒー豆から抽出される成分が異なるため、ドリップコーヒーとエスプレッソでは味わいが大きく違います。

エスプレッソは圧力をかけて抽出するので、ドリップコーヒーよりもお湯に溶けだす成分の量が多くなります。一度に抽出できる量が少ないこともあり、濃厚で深い味わいになります。

カフェイン含有量の違い

  カフェイン量
(100mlあたり)
カフェイン量
(1回に飲む量あたり)
エスプレッソ 40~70mg 47~64mg
(ショット1杯分・30ml)
ドリップコーヒー 156~213mg 95~165mg
(カップ1杯分・237ml)

参考:Mayo Clinic/Caffeine content for coffee, tea, soda and more(一部加工して記載)

エスプレッソの方がより多くの成分が抽出されるため、同じ分量で比べればドリップコーヒーよりもエスプレッソの方が多くのカフェインを含んでいます。

ですがエスプレッソをコーヒーカップになみなみと注いで飲まれる方は少ないと思います。エスプレッソを1回に飲む量はエスプレッソの方が圧倒的に少ないので、1回に飲む量あたりのカフェイン量で比較するとエスプレッソの方が少なめです

»カフェインの効果やメリット・デメリット、1日にコーヒー何杯までOK?

»【頭痛・不眠・けいれん…】カフェイン中毒の症状と治療法

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