Category
[postlist catid="2" type="card" show="8" btntext="もっと見る"] [postlist catid="4" type="card" show="8" btntext="もっと見る"] [postlist catid="6" type="card" show="8" btntext="もっと見る"]

コーヒー豆を長持ちさせる保存方法|鮮度が劣化する4つの原因と、その対処法

記事内にプロモーションを含む場合があります。

「コーヒー豆は生鮮食品」といわれることがありますが、厳密にいえば焙煎過程でしっかりと加熱しているので、生鮮食品といえるかどうかは微妙なところです。

生鮮食品のように足が早いわけではないものの、コーヒー豆も同様に品質が「劣化」していきます。時間が経ったコーヒー豆は酸っぱくて美味しくない、という経験をされた人もいるのではないでしょうか。

この記事では、コーヒー豆の劣化の仕組みや原因、それらを踏まえたおすすめの保管方法についてまとめています。

INDEX

コーヒー豆はなぜ劣化するのか

コーヒー豆は腐らないが、劣化しやすい

食べ物が腐る一番の理由は、付着した細菌の繁殖によるものです。

コーヒー豆は焙煎過程で高温の環境に長時間さらすうえ、コーヒー豆自体が細菌が繁殖しづらい弱酸性(pH5.0~6.0)の環境であることから、腐ることはほとんどありません

ただ腐ることはなくても、劣化することは十分にあります。見た目にはわかりにくいですが、コーヒー豆の鮮度はどんどん落ちていきます。

劣化には油分が関係している

コーヒー豆には油分が多く含まれています。深く焙煎するほど油分がにじみ出てきやすいので、深煎りの豆は表面がテカテカしているのがわかると思います。

この油分は時間が経つとともに、空気中の酸素と結びつき「酸化」を起こします。酸化は食品の品質や香りを低下させるため、コーヒー豆の味(鮮度)が落ちる原因は油分の酸化による影響が特に大きいのです。

コーヒー豆の酸化はどうしても避けられませんが、酸化する原因を排除した環境で保存すれば酸化のスピードを極力抑えることができます。

劣化するとどんな味になる?

酸化により劣化したコーヒー豆は、ひとことで言えば「すっぱく」なります。コーヒー豆が持つ本来の酸味とは異なり、舌がピリピリするような、後に残るいやな酸味です。

「コーヒーはすっぱくて嫌い」と思われているほとんどの方は、おそらく酸化したコーヒーの酸味を味わっているためです。

コーヒー豆自体の酸味は、柑橘系のようなすっきりとしていてさわやかな感覚です。柑橘系が嫌いな人はともかく、フルーツ好きな方ならコーヒーの酸味は「マズい」とは感じないはずです。

残念なことに酸化によって生まれる悪い酸味は非常に強く、コーヒー豆本来の酸味を打ち消してしまいます。おいしいコーヒーを味わうためには、酸化を避けてなるべく早いうちに消費することがキモです。

>>コーヒーの「酸味」をざっくりと理解する|いい酸味と悪い酸味

 

コーヒー豆を劣化させる4つの原因

では、コーヒー豆の酸化にはどのような要因が関係しているのでしょうか?おいしいコーヒーを妨げる4つの「敵」についてみていきましょう。

空気中の酸素

上の項目でも簡単に取り上げましたが、コーヒー豆の酸化は油分と酸素が結びついて起こります。

当然ですが空気中には酸素がありますので、コーヒー豆が空気と触れれば酸化が進みます。

温度

酸化は、温度が高ければ高いほど反応スピードが早くなります。一説によると、温度が10℃上がるごとに反応速度は2倍になるとのことです。

湿度(水分)

空気中の湿気や水分も、酸化に大きく影響します。

細かい話になりますが、水は水素原子2個と酸素原子1個が結びついてできています。つまり、水の中には酸素が含まれているということです。

水分が多いほど接する酸素の量も多くなるので、酸化が進みやすくなります。

意外ですが、光が当たることによっても酸化が進みやすくなります。蛍光灯であれ日光であれ、同様に酸化は起こります。

特に直射日光に当たると温度も上昇するので、より酸化するスピードが早まってしまいます。

 

コーヒー豆の適切な保存方法とは

  • 2週間で消費できる分量に小分けする
  • 保存期間に応じて保存場所・方法を変える

コーヒー豆の保存はあくまでも「酸化を遅らせる」目的であるので、すぐに使い切るに越したことはありません。

1週間から長くても2週間以内に消費できるよう、調整して購入するのがベストです。

2週間以内に使い切れない場合は、以下で紹介するように想定する保存期間に合った保存場所・保存方法をとることでなるべく長持ちさせることができます。

2週間以内で消費できる分量に小分けしてから、使わない分を適切な場所で保存するようにしましょう。

2週間以内で飲み切る量なら:密閉容器 × 常温

2週間以内で飲み切れるのであれば、冷蔵庫や冷凍庫ではなく常温での保存で大丈夫です。直射日光が当たらず、温度変化の少ない涼しい場所に保存するようにしましょう。

買ったときの紙袋のままでは外から空気が入ってしまうので、密閉できる袋やコーヒーキャニスターなどの保存容器に移しておくことをおすすめします。

[aside type=”boader”] ポイント

冷蔵庫や冷凍庫から頻繁に出し入れすると、外との温度差でコーヒー豆の表面に結露が起こりやすくなります。 水分は酸化を早める要因になるので、2週間以内の保存はかえって常温のほうが適しているのです。[/aside]

1ヶ月以内で飲み切る量なら:密閉容器 × 冷蔵庫

コーヒー豆を2週間以上かけて消費する場合は、保存方法によっては酸化の影響をかなり受けてしまいます。

2週間~1ヶ月以内の保存でしたら、密閉容器に入れたうえで冷蔵庫での保存が適しています。冷蔵庫のドア部分など頻繁に外気に触れるような場所だと上述のように結露が起こりやすくなるので、なるべく温度変化の少ない奥の方にしまうといいですね。

気になる味ですが、焙煎後すぐに比べると風味が若干落ちてしまいますが、酸化による味の劣化やすっぱさはほとんど感じられません。

1ヶ月以上で飲み切る量なら:密閉容器 × 冷凍庫

飲み切るのに1ヶ月以上かかってしまうような場合は、密閉容器に入れて冷凍庫で保存するのがおすすめです。ただし、どんなに長くても3ヶ月以内には消費するようにしましょう。

凍ったコーヒー豆を使うときは、解凍する必要はありません。電子レンジでチンしたり常温で溶かしたりすると、温度変化・結露・酸素との接触のトリプルパンチで一気に酸化が進んでしまいます。

抽出の際にお湯をかければ溶けていきますので、凍った豆をある程度砕いたらそのままコーヒーフィルターにセットしましょう。

 

おすすめの保存グッズ

ジップロック

密閉性
温度変化 ×
防水性
遮光性 ×

ジップロックは非常に安価で、空気をしっかり抜いて封をすれば酸素や水分の侵入を防ぐことができる優れた保存グッズです。常温保存、冷蔵庫保存、冷凍庫保存のすべてに適しています

キャニスターよりもスペースを取らないため、特に冷蔵庫や冷凍庫で保存する場合に重宝します。

ただ透明で薄いため光を通してしまううえ、温度変化に弱いというデメリットがあります。保存場所の環境に注意し、日光の当たるところや冷蔵庫のドアポケットでの保存はなるべく避けましょう。

ガラス製キャニスター

密閉性
温度変化 ×
防水性
遮光性 ×

ガラス製のコーヒーキャニスターは、中が見えるのでコーヒー豆を視覚的に管理できるほか、インテリアとしてもおしゃれに飾ることができます。

一方で日光を防げないのが欠点。開け口の密閉性は高いもののコーヒー豆が減ってくるとその分の空間に空気が入り込んでしまうので、長期間の保存にはあまり適していません。

2週間で使いきれる量を常温保存するときに向いています。

アルミ/ステンレス製キャニスター

密閉性
温度変化
防水性
遮光性

アルミ/ステンレス製のコーヒーキャニスターは光を通さないため、光による劣化を防ぐことができます。

厚みのあるものや2重になっているものを選べば、温度変化にも対応できる優れものです。インテリアとしてもおしゃれですね。

欠点としてはある程度の重量があることや、ガラス製と同じく空きスペースに空気が入り込むためコーヒー豆が減るにつれて空気に触れる機会が増えてしまうことです。

ガラス製と同じく、2週間で使いきれる量を常温保存するときに向いています。直射日光を避けられない環境での保存などは、ガラス製よりもこちらを使用する方がおすすめです。

ホーロー製キャニスター

密閉性
温度変化
防水性
遮光性

ホーロー製のコーヒーキャニスターは内側が金属製になっているため冷却性に優れており、温度変化や外部からの熱に強いです。防水性や遮光性も抜群、そして何よりも清潔感のある見た目がステキですよね。

ただガラス製や金属製のキャニスターと同じく、コーヒー豆が少なくなるほど空気が入り込んでしまうという欠点があります。商品によっては蓋が「ただ乗せただけ」のものもありますので、なるべく蓋部分にゴムパッキンがついているものを選びたいですね。

どんな環境下での常温保存にも適しています。なるべく2週間で使いきれる量を保存するようにしてください。

真空機能付きキャニスター

密閉性
温度変化
防水性
遮光性

空気を取り除いて内部を真空状態にできる機能が付いたコーヒーキャニスターです。空気に触れる機会を極力避けることができるので、最も酸化させにくい保存容器だといえます。

空気を抜く際にひと手間加えなければいけないのが少々難点です。、面倒に感じる方は、ちょっと値段が高くなりますが電池駆動で真空にできるものを選ぶとよいでしょう。また中身の見えるガラス製でできているものなどは温度変化や日光に弱いので、対策が必要です。

2週間以上の期間で常温保存したいときに向いています。暗く涼しい場所に保管すれば、わざわざ冷蔵庫や冷凍庫に入れておく必要もありません

 

コーヒー豆の保存方法まとめ

  • コーヒー豆の油分が酸化することで劣化する
  • 酸化の原因は酸素・温度・湿度・光
  • 2週間以内=密閉 × 常温保存
  • 1ヶ月以内=密閉 × 冷蔵庫保存
  • 1ヶ月以上=密閉 × 冷凍庫保存
  • 長くても3ヶ月以内には使い切る

コーヒー豆の酸化はどうしても避けられません。早めに使い切るのがベストですが、保存方法を意識すればよりおいしいコーヒーをなるべく維持することは可能です。

ここで注意したいのが、いくら保存方法に気をつかったとしても、焙煎してから日数が経った古いコーヒー豆では意味がありません。買う前に、そのコーヒー豆が新鮮な状態なのか確かめられるといいですね。

>>コーヒー用水筒・マグボトルおすすめ6選|コーヒー持参の3つのメリット

INDEX