中央アフリカに位置するコンゴ民主共和国のコーヒーについて詳しく紹介していきます。
隣に名前のよく似たコンゴ共和国という国がありますが、今回紹介するのはコンゴ民主共和国になります。
日本ではコンゴ民主共和国産のコーヒーはあまり流通しておりませんが、今後目にする機会がありましたらぜひお試しください。
コンゴのコーヒーとは
日本の面積の約6倍、世界で11番目の大きさを持つコンゴ民主共和国は、あまりなじみがない方は多いのではないでしょうか。
以前はザイールという名前で呼ばれていたこの国は、ほとんどが熱帯雨林に覆われた神秘の国です。首都キンシャサ付近は開発が進んでいる一方で、伝統的な暮らしを続ける民族がおり、非常に多様性に富んだ国です。
コンゴ民主共和国の中でも歴史のあるヴィルンガ国立公園では、現在、危機遺産に登録されている絶滅危惧種のマウンテンゴリラやカバが見られます。
他にも、コンゴの中で最大面積を誇るサロンガ国立公園もおすすめです。
自然豊かな場所で日本では見ることのできない景色を楽しむことができますよ。
コンゴのコーヒーの特徴
品種・栽培・精製方法
品種:
アラビカ種とロブスタ種の両方が栽培されています。
ロブスタ種の起源はコンゴ盆地だといわれており、アラビカ種はブルボン系のコーヒー豆が栽培されているようです。ロブスタ種の方が、若干生産量が多いのです。
栽培:
高い標高と肥沃な土壌に支えられ、高品質のコーヒーが栽培されています。
豊富な鉱物資源に恵まれているのですが、その際の森林伐採などの環境破壊が国全体で問題になっています。
持続可能なコーヒーの栽培のためにも改善が求められています。
精製方法:
アラビカ種とロブスタ種によって精製方法が異なります。
アラビカ種はウォッシュト、ロブスタ種はナチュラルという精製方法が採用されています。
ナチュラルの方はドライフルーツのような風味が出て、コクが強調されます。
ウォッシュトの方は洗練された上品な酸味やすっきりとした味わいが特徴として表れます。
等級
コンゴ民主共和国のアラビカ種のコーヒーにおける等級は欠点数をもとにして以下のように決められています。
- ギブ2
- ギブ3
- ギブ4
- ギブ5
- ギブ6
- ギブ7
数字が低いほど高品質なコーヒーとされ、中でもギブ2~3はスペシャリティコーヒーと呼ばれます。
コンゴのコーヒーが栽培されている主なエリア
コンゴ民主共和国は国の大部分が熱帯雨林に覆われていますが、中でも東部のギブ州という高山を中心にアラビカ種は栽培されています。
ロブスタ種はバンドゥンドゥ州やバ・コンゴ州というところで栽培されています。
コンゴのコーヒーの歴史
コンゴ民主共和国にコーヒーがもたらされたのはベルギー植民地時代の1900年代初めだといわれています。
プランテーション農場が増え、一時は輸出している農産物のうち大半を占めるほどでした。その後、ルワンダの大虐殺や、内戦が原因で衰退していきました。
しかし、2010年過ぎから欧米やNPO団体からの支援によって、コーヒー栽培に力が入れられるようになります。
生産量も次第に伸びてきており、今後スペシャリティコーヒーの分野で注目されるようになるかもしれません。
コンゴのコーヒーの味や香り
アフリカ産のコーヒーはジューシーな味わいで力強いコクが特徴としてあるのですが、コンゴ民主共和国のコーヒーは上品な酸味が特徴です。
柑橘系のフルーティーなさわやかさとすっきりとした味わいで、黒糖のような甘みも感じられます。
コンゴのコーヒーのおすすめの焙煎・飲み方
コンゴ民主共和国のコーヒーの味わいや風味を最大限に味わうためにも中煎りがおすすめです。
ブラックコーヒーでも抽出器具によって味わいが大きく変わりますので、比べながら飲むのもいいかと思います。
ペーパードリップだと、コーヒー豆の油分は通さないため、よりすっきりとした味わいになります。
コーヒープレスを使うと、油分も一緒に抽出するために、コクやコーヒーの複雑さを感じることができるでしょう。
また、濃い目に抽出したコーヒーに氷を入れて急冷させたアイスコーヒーもおすすめです。舌にキュッとくるさわやかな酸味を楽しむことができます。
コーヒーだけでももちろんいいですが、一緒にフルーツタルトなど果物を使った食べ物と合わせるのも相乗効果でさらに美味しくなりますよ。
コンゴのコーヒーを試してみる
【自家焙煎コーヒー豆】注文後焙煎 コンゴ ベイビーチーター
ネクタリンやストロベリーのような鮮やかな酸味とクリーミーなコクが特徴。
豆の挽き方 (選択可) |
細挽き、中細挽き、中挽き、中粗挽き、粗びき、豆から選ぶことが出来ます。 |
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内容量 | 200g |
まとめ
コンゴ民主共和国のコーヒーは、
- 上品な酸味
- 黒糖のような甘み
- 柑橘系のようなすっきりした味わい
が特徴です。
また、おすすめの飲み方は、
- シンプルにブラックで
- ペーパードリップやプレスを使って、風味や味わいの違いを楽しむ
- フルーツ系と合わせて相乗効果を楽しんで
の3つを紹介しました。
コンゴ民主共和国は資源が豊富であるため、内戦や紛争が数多く起きています。
平和が訪れ、持続可能なコーヒー栽培が広がって日本でもコンゴ民主共和国のコーヒーがたくさん飲める日が来てほしいと願っています。