コーヒーサイフォンとは?ドリップとの違い・原理・味について

サイフォン

コーヒーを抽出する器具のひとつである「サイフォン」は、フラスコを逆さにしたような見た目とダイナミックな抽出工程から、まるで理科の実験をしているかのような印象ですよね。

この記事では、そんなサイフォンの原理や味、ドリップコーヒーとの違いについて紹介しています。




サイフォンとは?

サイフォンは19世紀ごろのヨーロッパで発明された、気圧の変化を利用してお湯を移動させてコーヒーを抽出する道具です。日本では大正時代から使われています。

サイフォンはなんといっても、上下2種類のガラス容器を用いた縦長でユニークなフォルムが特徴的ですよね。

どこか数学的で洗練された見た目は、おしゃれさやレトロさとともに本格的なこだわりが感じられ、コーヒー好きの心がくすぐられます。

サイフォンの長所・短所

視覚的な演出効果

サイフォンのダイナミックな抽出工程は、視覚的なおもしろさがあります。サイフォンを使うだけで「この人コーヒーにこだわってるな」と思わせるような視覚効果が期待できます。

また、そのおしゃれな見た目から、コーヒーを淹れる以外にインテリアとしても魅力的ですよね。

コーヒーの味が安定しやすい

抽出の際にニュアンスや経験などの専門的な技術はほとんど必要ないため、サイフォンで抽出したコーヒーの味にブレが少なく、同じ味を再現しやすいメリットがあります。

本体代が高い

デメリットとしては、サイフォン本体が数千円~1万円程度と高額なところです。数百円で購入できるコーヒードリッパーと比べると、やはり高めですね。

アルコールランプやガスコンロを使用している場合は燃料を別途調達しなければならないため、ある程度の維持費もかかります。

淹れるのに手間がかかる

ドリップ式と比べるとサイフォンの方が抽出工程が多く時間もかかります

また使用後の片付けや洗浄、特に布フィルターのお手入れは少々面倒に感じてしまう方もいるかもしれません。

ドリップコーヒーとの味の違い

サイフォンコーヒー柔らかく、すっきりとした味わい
ドリップコーヒー濃く、しっかりとした味わい

サイフォンを使った方法を「浸漬(しんし)法」といい、コーヒー豆にお湯を一定時間浸すようにしてじっくりと抽出する方法です。

一方でドリップコーヒーは「透過法」といい、お湯をコーヒー豆に注ぎそのまま通過させて抽出する方法です。

一見すると浸漬法のほうがコーヒー豆にお湯が触れている時間が長いため濃い味になりそうですが、実際は反対です。

浸漬法は一定量のお湯に浸けこむようにして抽出するため、コーヒーの成分が溶け出すにつれてお湯の濃度が高くなっていきます。濃度が高まるにつれてコーヒーの成分が溶けるすき間がなくなっていき、やがて溶け出せなくなります(飽和状態になります)。

対して透過法はどんどん新しいお湯を注いでいくため飽和状態にならず、コーヒーの成分が止まることなく溶けだしてゆくのです。

浸漬法はコーヒーの成分が途中までしか溶け出さないためにすっきりとした味わいになり、透過法はしっかりと成分が溶け出すためにコクのある味わいになるのです。

サイフォンの仕組み・原理

サイフォンは、水の温度を調整することで生まれる気圧の変化を利用してコーヒーを抽出します。

まず、フラスコ内の水を沸騰させることにより水蒸気が発生し、フラスコ内の圧力が高まります。その圧力に押し上げられるようなかたちで、上部のロートにお湯が移動します。

次に、加熱を止めることでフラスコ内の温度が下がるとともに圧力が低くなり、お湯がフラスコ内に引き戻されます。

この引き戻される段階でコーヒーはろ過器を通り、液体のみがフラスコ内に溜まるのがサイフォンの仕組みです。

サイフォンは紅茶にも応用可能?

サイフォンで淹れるコーヒーと同じく、紅茶や日本茶も浸漬法を使って抽出します。

ロートにコーヒー豆ではなく茶葉を入れれば、紅茶や日本茶もサイフォンで抽出することができます。いつもとは違った雰囲気を味わってみるのもいいですね。

≫サイフォンを使ったおいしいコーヒーの淹れ方