株式会社MEDIKから、画期的なコーヒーメーカー「G-PRESSO / ジャイロプレッソ」が登場しました。
時間がかかる水出しコーヒー(コールドブリュー)がたったの4分でできるという、これまでの常識をがらりと覆すような製品です。
一足先にジャイロプレッソをお借りすることができましたので、実際の使用感や味はどうなのか、使って確認してみようと思います。
G-PRESSO / ジャイロプレッソ
商品名 | ジャイロプレッソコーヒーメーカー(G-PRESSO) |
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サイズ | 205×直径110mm |
最大容量 | 250ml |
電源 | 単3アルカリ乾電池×3本 |
本体はトライタンという高耐久・軽量のプラスチックでできています。たしかに持ってみると、思ったより軽い印象。
電池式でコードレスなので、いつでもどこでも使えるのはうれしいですね。
12時間が、たった4分に
画像引用:https://www.makuake.com/project/gpresso/
ジャイロプレッソの最大の特長は、水出しコーヒーをたったの4分で抽出できること。
水出しコーヒーを作ったことのある方ならわかるかもしれないですが、この抽出時間の短さは前代未聞。
お湯で抽出する場合に比べ、冷たい水はコーヒーの成分が溶け出しにくいので、だいたい8~12時間かけてコーヒーを漬け込んで作るのが一般的です。
それが4分で作れる。しかもちゃんと薄くなったりまずくなったりせず、しっかりと濃くおいしいコーヒーが抽出できるとのこと。すごい。
今までにない、遠心力を使った抽出方法
▲まんなかのコーヒーフィルターバスケットが高速回転して、一気に抽出する。
超短時間で濃い水出しコーヒーを作れる仕組みは、高速回転する機構による遠心力を使った抽出方法にあります。
遠心力によって圧力をかけながら抽出をすることで、冷たい水からでも短時間で十分な濃さの水出しコーヒーが淹れられるのだそう。
圧力で抽出するというところ、エスプレッソと似たような原理ですね。
そしてこのジャイロプレッソ、水だけでなくお湯を使っての抽出も可能とのこと。
なんだかすごいのは理解できるけど、本当に4分でしっかり抽出できるのかな…と少し心配になりつつ。
何はともあれ、コーヒーを実際に淹れてみるのが一番わかりやすい説明になると思うので、早速。
ジャイロプレッソで水出しコーヒーを淹れてみる
実際にジャイロプレッソを使って水出しコーヒーを淹れてみます。用意するものは以下の通り。
- コーヒー豆:25~30g
おすすめの挽き目…中細挽き - 水(お湯でも):250ml
- ジャイロプレッソ本体
まずは、分解
まずは本体を分解します。
一見パーツが多そうにみえますが、慣れれば簡単に分解・組み立てができます。
コーヒー粉30gをフィルターバスケットに入れる
フィルターバスケットのキャップを外して、コーヒー粉をフィルターバスケットに入れます。
挽き目は中細挽きが推奨されていますが、目の細かさによって味の出方が変わるので、いろいろと試してみるのもいいかも。
しっかりとコーヒー豆の成分(個性)を抽出できるから、豆の煎り方(浅煎り、中煎り、深煎り)を変えて、好みのコーヒーを探求することもできます。
画像引用:https://www.makuake.com/project/gpresso/
タンピングして、粉を水平にする
付属のタンパーでコーヒー粉を軽くプレスして、粉を水平に押し固めます(タンピング)。
粉が水平になっておらず偏りがあると、抽出時の回転が不規則になったり、振動や騒音の原因になったりするのだそう。
フィルターバスケットキャップを取り付けて、バスケットの準備は完了。
周りに付いたコーヒー粉は、付属のブラシできれいにしておきます。
水タンクにコントロールスティックを取り付ける
次に水タンクの中心に、コントロールスティックを取り付けます。
「CLOSE」と書かれているところに栓(でっぱりの部分)がくるよう、少し回して位置調整をします。
フィルターバスケットと水タンクを取り付け、水250mlを入れる
フィルターバスケットは、サーバーの上にポンと乗せるだけ。
少しグラグラしている感覚があるかもしれませんが、これは内蔵されているマグネットの磁力で反発して宙に浮くようになっているとのこと。
磁力で宙に浮くだなんて、今までのコーヒー器具にはない近未来感。ワクワクしますね。
水タンクをはめて、回してロック。
水タンクのガイドに従って、水を注ぎます。MAX水量(推奨水量)は250ml 。ここはお湯でもOK。
コントロールパネルを押して、スイッチオン
蓋を閉めて、まんなかの電源マークをタッチすると起動します。中のコーヒーフィルターがコマのように回りだして、どんどん加速してきます。
5秒ほどして最高速度になったら、蓋の部分を「OPEN」の方に回します。すると水がタンクからバスケットに流れるようになり、抽出が始まります。
コーヒーがみるみる抽出されていきます。見ていてほんとに楽しい。
振動や騒音が気になってしまうのでは?と思っていましたが、回転しているバスケットは磁力で宙に浮いている状態になっているので、音や振動は伝わりにくいのだそう。
確かに、使ってみるとほとんど気にならないレベルです。
付属のゴムマットに置いて起動すると、より振動を抑えられる印象です。
約4分でコーヒー抽出完了
3分経過した段階で1回目のビープ音が鳴ります。4分経過後、2回目のビープ音とともに自動で回転が止まります。
回転が完全に止まれば、抽出完了。
なんとも美しい水出しコーヒーができました。
今回は少し挽き目が粗かったかな?という印象ですが、味はしっかりと出ていてとてもおいしくできました。
水出しコーヒーらしい、角の取れた丸みのある味わい。たしかにたった4分で、漬け込むタイプの水出しよりもしっかりと濃い風味が出ている。
コーヒーかすの後片付けも、簡単
抽出後のフィルターバスケットは、こんな感じ。遠心力でギュッと固まっており、しっかりと水分も抜けているので液垂れもしません。
ちょうど洗濯機の脱水後のようなイメージ。
ゴミ箱でトントンすれば、一発でここまできれいになります。
一般的な水出しコーヒーは、フィルターにこびりついた豆を掃除するのが一番大変なので、後片付けのことを考えて淹れるのを少しためらうこともあります。
その点、ジャイロプレッソは掃除が圧倒的に簡単だと感じました。これならノンストレス。
浅煎りと深煎りで試してみる
ジャイロプレッソ、本当に簡単に一瞬でコーヒーが淹れられます。
ここで1つ気になったのが、今トレンドの「浅煎り水出しコーヒー」もおいしく淹れられるか?というところ。よい商品だからこそ、望みが膨らんでしまう。
浅煎りは、漬け込むタイプで水出しすると味があまり出なかったり、それを見越して少し長めに抽出すると今度は渋みが出てしまったり、難しい印象があります。
ということで、ジャイロプレッソで浅煎りと深煎りそれぞれの豆で試してみました。
はたしておいしくできるのか?楽しみです。
左が深煎り豆で、右が浅煎り豆。どちらも4分で抽出できました。
まず深煎りの方を飲んでみると、しっかりと味が出ていておいしい。濃くパンチがありますがとがった苦味はなく、すっきりと飲める水出しに仕上がりました。
そして浅煎り。飲んでみると、こちらもしっかりと味が出ていておいしい!
懸念していた渋みがでていないか?ですが、渋みの要素は全く感じられません。今どきのサードウェーブ系のカフェで飲めるような、透き通ったコーヒーが作れました。
ジャイロプレッソ、浅煎りも簡単においしく淹れられる。すごい。
ジャイロプレッソのよいところ
- 4分で水出しコーヒーがすぐに飲める
- 抽出のブレが少なく、再現性の高い味が誰でも簡単に作れる
- 後片付けが楽
- 豆の種類・挽き目を変えれば、いろいろな味が楽しめる
何回か使ってみて感じた、ジャイロプレッソのよいところはこんな感じ。
4分で水出しコーヒーが作れるところももちろんGoodポイントですが、個人的によいと思ったのは、毎回一定の抽出時間・圧力で抽出できるので、味のブレが少ないところ。
一般的な水出しコーヒーは簡単に作れる分、挽き目に合わせてきちんと時間を調節しなければならないので、狙った味に調節するのは意外と難易度が高いです。
うっかり放置して渋くなってしまった…なんてことも。
その点、ジャイロプレッソは圧力を使って短時間で抽出が完了するため、挽き目だけ調整すればいつでも安定しておいしい水出しコーヒーを淹れられます。
ジャイロプレッソの少し気になるところ
- 1回の抽出量が最大250ml
気になるところとしては、強いていえば1回あたりに淹れられる量が少ない印象。
コップ1~2杯分くらいが1回の限度なので、夏場たくさん飲みたいときなどは少し不便に思うかもしれません。
もちろん1回あたり4分で淹れられるので、複数回に分けて作ればさほど気にならないレベルではあります。
まとめ
水出しコーヒーメーカー・ジャイロプレッソについてご紹介しました。
遠心力を使ってしっかりと圧力をかけながら抽出するため、短時間でコーヒー本来の深く豊かな味わいを楽しむことができます。回転してダイナミックに抽出するところも、見ていて本当に楽しい。
短時間で簡単に淹れられるので、暖かくなるこれからの季節に重宝するかも。アウトドアでの利用もよさそうですね。