ブラジルはコーヒーの生産量・輸出量ともに世界1位を誇るコーヒー大国です。その生産量は200万トン以上、全世界の生産量の約3分の1をブラジルが占めています。最近ではアメリカに次ぐ第2位のコーヒー消費国としても知られています。
「コーヒーといえばブラジル」と考える方も多いほど、日本においてもブラジル産のコーヒーは広く普及しています。
この記事ではブラジルのコーヒー豆について、味や香り、おすすめの飲み方をまとめました。
ブラジルコーヒーの歴史
ブラジルコーヒーの起源は、18世紀中ごろといわれています。
もともとコーヒーの木がブラジルに自生していたわけではなく、アフリカのエチオピアで栄えていた産業を、ヨーロッパの国がブラジルへ持ち込んだのが栽培の始まりとされています。
ブラジルは、「コーヒーベルト」と呼ばれるコーヒー栽培に適した一帯に属しているうえ、当時は奴隷の移住者が多かったため、コーヒー栽培に必要な環境・土地・労働力ともに潤沢な状態でした。
そのためコーヒー産業はみるみるうちに拡大していき、19世紀半ばからなんと現在に至るまで、世界第1位のコーヒー生産大国の地位を維持し続けています。
近年のスペシャルティコーヒー志向により、ブラジルにおいても栽培から精製、出荷までの全工程をより厳重に管理して高い品質のコーヒー豆を生産する風潮が高まっています。
ブラジルコーヒーの特徴
ブラジルコーヒーの7割がアラビカ種
ブラジルで生産されるコーヒー豆の約7割がアラビカ種、約3割がロブスタ種です。アラビカ種の中ではブルボン種、ムンドノーボ種などの品種が主に栽培されています。
ブラジルは他のコーヒー生産国と比べると低地で栽培されているため、全体的に酸味が少なくバランスがとれているのが大きな特徴です。
格付け・等級
ブラジルでは、コーヒー豆のサイズや300gあたりに含まれている欠点豆の数、カッピングによる味を総合的に判断して等級が決められます。
最も高い品質のものから「No.2」~「No.8」と格付けされています。
ブラジル・サントス
ブラジル全土で採れたコーヒー豆のほとんどは南米最大の港であるサントス港から輸出されるために、「ブラジル・サントス」というブランド名で呼ばれることが多くあります。
ブラジル産のコーヒーで最も知られているのブランドはブラジル・サントスですが、それ以外にも有名な産地ブランドがあります。
ブラジルのブルーマウンテンとも称される「カドテアズール」、ブルボン種とスマトラ種の交配により誕生した「ムンドノーボ」、完熟したコーヒーチェリーを天日乾燥させて作られる「サンマリノ サンドライ」などが代表的です。
ブラジルコーヒーの味や香り
ブラジルコーヒーは、程よいシャープな苦味とさわやかな酸味のバランスがとれた味わいが特徴的です。
やわらかくも存在感のあるコクとすっきりした後味は、クセが少なくあっさりと飲むことができます。
コーヒー好きの方はもちろん、はじめてコーヒー豆を買うという方にもおすすめできるのがこのブラジルコーヒーです。
またどんな豆とも相性がいいことから、ブレンドのベースとして使われることが多くあります。豆のいいところを引き出しそれらを調和させる、まさに縁の下の力持ちとして活躍する存在です。
ブラジルコーヒーに適した焙煎・飲み方
ブラジルはミディアムローストからフレンチロースト、さらにはエスプレッソ用のイタリアンローストでもおいしく飲むことのできる、オールマイティな豆です。
とはいえ焙煎度合いによって表情が異なってきますので、飲みたいコーヒーの味に合わせて焙煎を変えてみてください。
苦味を軽くして酸味を味わうならミディアムロースト、酸味と苦味をバランスよく味わうならハイロースト~シティロースト、はっきりとした苦味を出すならフルシティロースト以上がおすすめです。
おすすめのブラジルコーヒー豆
ブラジル モンテアレグレ農園 ナチュラル
「自家焙煎かかし珈琲」という名前もパッケージも可愛らしいブランドから出されているコーヒー豆。Amazonから購入可能です。
注文を受けてから焙煎、配送をしてくれるので、豆の鮮度が高いまま自宅に届きます。
ローストアーモンドのような香ばしさ、キレの良い甘さ、なめらかな酸味とコクが特徴です。バランスがよく、軽めのテイストとなっています。
珈琲きゃろっと お試しセット(ブラジル・グアテマラ)
珈琲きゃろっとのブラジルは、すっきりとした後味のなかにもミルクチョコレートのようなコクと、ブラウンシュガーのような甘味を感じられる味わいが特徴的です。
花のような香りが特徴の「グアテマラ」も一緒に試せる2銘柄セットでの販売です。コーヒー豆の飲み比べをして、違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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本場ブラジルではブラックで飲まない
日本ではコーヒーをブラックで飲むことはごく普通のことですが、ブラジルでは砂糖を入れて甘くして飲むのが一般的だといわれています。
ブラジルでコーヒーといえばエスプレッソを思い浮かべる方が多く、エスプレッソに大量の砂糖を入れてかなり甘くしてから飲まれます。
喫茶店などでブラックで注文すると不思議そうな顔をされる…ということもあるようです。