コーヒー生産地としてさまざまな企業から注目されている中国。
現在、生産されているコーヒー豆の中では高評価のものが非常に多く、今後さらなる市場の拡大が見込まれています。
そんな中国コーヒーについてご紹介します。
アジアのコーヒー生産地
中国のコーヒーとは
長い歴史と広大な面積を持つ中国。観光地としても見所が多くあり非常に人気の国です。
首都の北京やディスニーランドで有名な上海などの観光スポットのほか、雄大な自然にも恵まれており、自然遺産も数多くある国です。
中国国内のコーヒー需要は年々高まってきており、特に都市部では現代的なカフェの軒数が増加傾向にあります。
また広大な土地から、コーヒー豆の栽培に適した地域があることも大きな特徴。スペシャルティコーヒーの流行とともに、中国のコーヒー豆の注目度が高まってきています。
中国のコーヒーの特徴
品種・栽培・精製方法
品種:
中国では主にアラビカ種が栽培されています。
中には品質の高さから、スペシャリティコーヒーとして市場に出回っているものもあります。
栽培:
中国でのコーヒー生産は、その約9割以上が南西部の「雲南省」で行われています。
ミャンマーやラオスと国境が接するその雲南省はお茶の生産も盛んで、プーアール茶として知られるプーアール市があります。
雲南省には標高約900~1,200の高原地帯があり、1日の寒暖差も大きいため、コーヒー栽培に非常に適した環境となっております。
精製方法:
中国コーヒーの主な精製方法はウォッシュト(水洗式)とナチュラル(乾燥式)です。
ウォッシュトで精製されたコーヒーはすっきりと爽やかな味わいで品質も安定しやすいといわれています。
また、ナチュラルで精製されたコーヒーは管理が難しいですが、成功するとフルーティで複雑な味わいを作り出します。
コーヒーが栽培されている主なエリア
中国のコーヒーの生産地は主に以下の通りです。
- 雲南省
- 海南省
雲南省ではアラビカ種が、海南省ではロブスタ種が主に栽培されています。
中国のコーヒーの歴史
中国におけるコーヒーの歴史は20世紀初頭といわれています。
近隣のアジア地域のベトナムやインドは16~18世紀あたりからコーヒー栽培が始まっているため、歴史としては比較的浅いといえるかもしれません。
雲南省思芽(シモン)区にて、政府主導でコーヒー栽培が始まるのですが、失敗に終わってしまいます。その後、民間企業の介入によりコーヒー栽培が急速に進んでいくことになりました。
それに貢献したのが大手企業の「ネスレ」です。これまで雲南省ではたばこ産業が中心だったのですが、コーヒー産業へ転換していきました。
現在でも雲南省はコーヒー栽培の中心地であり、中国全体のコーヒー産業を盛り上げ、支えています。
中国のコーヒーの味や香り
中国コーヒーは酸味や苦味が控えめで、すっきりとしたクセのない味わいが特徴です。
ナッツのような風味とフルーティな香りを有しており、尖った印象がない飲み口は「上品なコーヒー」と例えられます。
中国のコーヒーのおすすめの焙煎・飲み方
中国のコーヒーのおすすめの焙煎度は、中煎りです。ほどよい酸味やコクを味わうことができます。
すっきりとした味わいを存分に引き出すため、挽き具合は中~細挽きがいいでしょう。
おすすめの飲み方はペーパーフィルターを使ったドリップでシンプルに味わう方法です。ダイレクトに中国コーヒーの味を最大限に堪能することができます。
鴛鴦茶(えんおうちゃ)
香港で親しまれている飲み方で「鴛鴦茶(えんおうちゃ)」というものがあります。
コーヒーと紅茶を混ぜて飲む、という独特な飲み方で、お茶が有名な中国ならではの飲み方といえるかもしれません。
コーヒーと紅茶の割合は好みに合わせて、そこにコンデンスミルクを入れて飲みます。
割合にもよりますが、コーヒーと紅茶のいいところをとった味わいでコクがあるけどすっきりした優しい甘さの飲み心地です。
中国のコーヒーを試してみる
雲南省 天空農園 ナチュラル ダブルファーメンテーション
雲南省の天空農園(Sky Villa Farm)という場所で栽培されたコーヒー豆。
プーアール茶の製法を応用したダブルファーメンテーション(二次発酵)というナチュラルプロセスで精製されたこちらの豆は、 ベリー系の酸味、ブランデーのように重厚な香りが特徴です。
ライトロースト(極浅煎り)からイタリアンロースト(極深煎り)まで選択可能です。おすすめは、最もバランスがよいシティロースト(中深煎り)。
豆の挽き方 (選択可) | ライトロースト(極浅煎り) ~イタリアンロースト(極深煎り) |
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内容量 (選択可) | 20g、200g、400g |
まとめ
中国のコーヒーは、
- すっきりとした上品な味わい
- ナッツのような風味、フルーティな香り
があります。
現在、さまざまな企業が中国でのコーヒー栽培に注目しており、最大生産国のブラジルをいつか抜くのではないかといわれています。
日本でも今後中国コーヒーを目にする機会が増えていくのかもしれませんね。
アジアのコーヒー生産地